コーヒー豆の歴史はエチオピアから始まった|味わうべき起源とその奥深さ

コーヒー豆の歴史はエチオピアから始まった|味わうべき起源とその奥深さ

世界中で親しまれているコーヒー。その起源がエチオピアにあることをご存じでしょうか。
豊かな酸味と華やかな香りで知られるエチオピアの豆は、ただ味わいが優れているだけでなく、コーヒーの「ルーツ」としても特別な存在です。

本記事では、エチオピアに伝わる起源伝説から、世界への広がり、現代における文化的価値まで、コーヒーの歴史と深いつながりをご紹介します。


エチオピアとコーヒーの起源

カルディ伝説と自生地カファ地方

最も有名な起源伝説に「カルディの物語」があります。
エチオピアのヤギ飼い少年カルディが、赤い実を食べて興奮するヤギを見つけたことが、コーヒー発見のきっかけになったとされています。

この話の舞台とされるカファ地方には、今でも野生のコーヒーノキが自生しており、エチオピアは“コーヒー発祥の地”とされています。

「coffee」の語源とエチオピア

コーヒーという言葉の語源には諸説ありますが、アラビア語「qahwa(カフワ)」と並び、カファ地方(Kaffa)が語源という説も有力視されています。
 語源・栽培・文化のいずれをとっても、エチオピアは“起点”といえるでしょう。

 

世界に広がったコーヒーの歴史

アラビア半島からイスラム圏へ

エチオピアで飲まれていたコーヒーは、紅海を渡ってイエメンなどアラビア半島に伝わります。
イスラム教徒の間では、眠気覚ましとして重宝され、礼拝前の飲み物として広く普及しました。

ヨーロッパとカフェ文化の誕生

17世紀にはコーヒーがヨーロッパに伝わり、カフェ文化が生まれます。
知識人や商人が集う場として定着し、単なる嗜好品を超えて、コミュニケーションの中心的存在になっていきました。

世界中へ拡大し、再び注目されるエチオピア産

その後、コーヒーはアジアや中南米にも広まり、多様な産地が誕生します。
しかし近年では、エチオピアの豆がスペシャルティ市場で再評価されるようになりました
イルガチェフェやゲイシャなど、個性豊かな豆が世界中で高く評価されています。


エチオピアのコーヒー文化|カリオモンとは?

エチオピアでは、コーヒーは家庭や地域の絆を深める“文化”として大切にされています。
「カリオモン」と呼ばれるセレモニーでは、コーヒー豆を煎り、香りを楽しみ、3回に分けて淹れます。

この習慣は、人と人をつなぐ大切な時間であり、エチオピアの暮らしに根付いた精神文化の一つです。
ユネスコの無形文化遺産として登録される動きも進んでいます。


産地ごとの特徴と精製方法

エチオピアの代表的なコーヒー産地

  • イルガチェフェ:紅茶のような華やかさとクリーンな酸味

  • シダモ:柑橘系の明るい酸味が特徴

  • グジ:果実感とコクがあり、複雑な味わい

標高や土壌、気候などが異なるため、同じエチオピア産でもまったく異なる風味を楽しめます。

精製方法による違い

  • ナチュラル(非水洗式):果実感や甘さが際立つ

  • ウォッシュト(水洗式):クリーンで爽やかな酸味が特徴

NOVOLDでは、これらの違いを生かすよう、豆の個性に合わせて焙煎方法を変えています。


NOVOLDの焙煎が引き出す“歴史ある味わい”

プロバット社 UG22nの伝統的焙煎

NOVOLDが所有するUG22n(プロバット社製)は、直火式の焙煎機で、クラシックな味づくりに適しています。
火と釜の熱でじっくり焙煎することで、エチオピア豆の複雑な香味や奥行きを引き出します。

Loring S35による現代的アプローチ

もう一つの焙煎機「Loring S35」は、熱風と高精度の制御によって、豆本来の繊細な風味をクリアに表現します。
環境に配慮した設計も特徴で、サステナブルな時代にふさわしい焙煎スタイルです。


まとめ|“エチオピアの豆”は、歴史とともに味わいたい

コーヒーの歴史は、エチオピアから始まりました。豊かな自然、文化、そして人の営みが、現在のスペシャルティコーヒーにつながっています。
産地や精製方法を知ることで、一杯のコーヒーの楽しみ方は大きく広がります。


NOVOLDでは、コーヒー豆の個性と背景を大切にしながら、
 “ただ美味しい”だけでなく、“物語を感じる一杯”をお届けしています。

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