徳島に、知る人ぞ知るロースタリーがある
徳島と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。阿波踊り、鳴門の渦潮、大歩危・小歩危の渓谷美。自然と伝統文化が豊かな四国の東端に、実は全国のコーヒー通を驚かせるロースタリーが存在します。
1932年(昭和7年)創業、93年の歴史。四国で唯一のLoring S35 Kestrelを導入。世界的にも希少な1971年製Probat UG22nが現役で稼働。徳島県内200店以上のプロの飲食店が豆を採用——。この事実を初めて知った時、「なぜ徳島に?」と思う方も多いはず。
でも、歴史をひもとけばむしろ必然。創業者の桜井吉朗氏が京都で出会ったアイスコーヒーに心を動かされ、「この味を徳島に届けたい」と一念発起して開業したのが始まり。以来93年、この土地でコーヒー文化を育て続けてきた老舗が、2017年に「NOVOLD COFFEE ROASTERS」として新たな章を開いたのです。
古い倉庫をリノベーション — 伝統と革新が共存する空間

NOVOLD COFFEE ROASTERSのロースタリーは、徳島市マリンピア沖洲の工業エリアに位置します。古い倉庫をリノベーションした建物は、飾り気のない無骨さの中にどこか温かみが漂う空間。

ブランド名「NOVOLD」は、ポルトガル語で「新しい」を意味する「NOVO」と、英語で「古い」を意味する「OLD」を組み合わせた造語。「ブラジルコーヒーの伝統を守りつつ、新しいコーヒー文化を築いていきたい」——その想いを、この空間そのものが体現しています。
古い倉庫の骨格はそのままに、中には最新の設備と93年分の技術が詰まっている。外観の素朴さと内に秘めた圧倒的な品質のギャップは、訪れた人の期待を良い意味で裏切ってくれるでしょう。工業エリアの一角にひっそりと佇むロースタリー。まさに「知る人ぞ知る」存在です。
二つの焙煎機に出会える場所

このロースタリーを訪れる最大の醍醐味——それは、二つの焙煎機が並ぶ光景を目にすること。
Probat UG22n(1971年製)

ドイツの老舗プロバット社が「黄金期」に製造したヴィンテージ機。1868年創業のプロバット社の技術力の頂点にあった時代の逸品です。良好な状態で稼働する同型機は世界的に見ても極めて稀少。市場に新たに出回ることはなく、専門業者の間で非常に高値で取引される存在です。
本体ドラムには高品質で厚い鋳鉄が使われ、優れた蓄熱性と均一な熱分布を誇る。半熱風式による複雑な風味プロファイルと、焙煎士が五感を駆使して手動で調整するアナログな工程。50年以上の歳月を経てなお現役で豆を焼き続けるその姿は、職人の道具としての風格を漂わせています。
Loring S35 Kestrel(2017年製)

アメリカ・Loring Smart Roast社製の最新鋭機。2025年現在、四国でこのS35 Kestrelを導入しているのはNCRのみ。世界中の有名ロースターや、国際品評会で受賞歴を持つ豆の多くがこの機体で焙煎されています。
特許技術「Flavor-Lock Roast Process」により煙の影響を極限まで排除し、豆本来のクリーンな味わいをダイレクトに表現。タッチスクリーンによる0.1℃、1秒単位のPID制御は、最高のレシピを何度でも忠実に再現可能にします。従来機比で最大80%の燃料削減を実現するサステナビリティも特筆すべきポイント。
1971年と2017年。約半世紀の時を隔てた二つの焙煎機が、同じ空間で稼働している光景。伝統の重みと革新のスピードが共存するこの場所は、コーヒー好きにとって聖地のような存在ではないでしょうか。
徳島の喫茶文化と共に歩んだ93年の歴史

有限会社徳島ブラジルコーヒの歴史は、1932年(昭和7年)に遡ります。創業者・桜井吉朗氏が徳島市大工町で開いたコーヒー豆販売店が始まりでした。
戦時中はコーヒー豆の入荷が停止し、疎開を余儀なくされた時期も。それでもコーヒーへの情熱は途絶えることなく、戦後の復興と共に再び歩み始めます。徳島の喫茶文化の発展と歩調を合わせるように、少しずつ、しかし着実に信頼を積み重ねてきたのです。
現在は三代目の櫻井健司氏が代表を務めます。コーヒーインストラクター1級、アドバンスドコーヒーマイスター、Jr.スペシャルティコーヒーカッパーの資格を持つ専門家として、93年の伝統を受け継ぎながら新しいコーヒー文化の創造を目指す。その姿勢が、ゴ・エ・ミヨ賞受賞レストランへの豆の採用や、お遍路ドリップバッグの徳島代表選任、ジャパンハンドドリップ選手権の会場選出といった実績に結実しています。
観光で徳島を訪れるなら、渦潮や阿波踊りだけでなく、この93年の歴史に触れてみてください。コーヒーの香りの中に、徳島という土地の物語が詰まっています。
訪問できない方へ。通販で徳島の味を

「徳島は遠くて、なかなか訪れる機会がない」——そんな方にも、NCRのコーヒーは届きます。通販サイトでは、ロースタリーで焙煎したばかりの新鮮な豆を全国へ直送。Probat UG22nの鋳鉄ドラムが生む重厚な甘み、Loring S35 Kestrelが引き出すクリーンな産地個性——どちらの焙煎機の味わいも、自宅で体験できるのです。
「まず飲んで、いつか訪れる」。通販で味わったNCRのコーヒーに感動したなら、次の旅の目的地に徳島を加えてみてはどうでしょう。あのカップの中の味わいが、どんな空間で、どんな焙煎機から生まれているのか。実際に目にした時、コーヒーの味はさらに深く感じられるはずです。
93年の歴史と最新鋭の技術。古い倉庫と新しいブランド。そのすべてが凝縮された一杯を、まずは通販で味わってみてください。
よくある質問

Q. ロースタリーの営業日や営業時間は?
営業日・営業時間の詳細は、NCRの公式サイトやSNSでご確認ください。事前にチェックしてから訪問されることをおすすめします。
Q. 駐車場はありますか?
マリンピア沖洲のロースタリー周辺の駐車場情報については、公式サイトでご確認ください。工業エリアに位置するため、車でのアクセスが便利な場所です。
Q. 豆の購入だけでも立ち寄れますか?
詳しい利用方法については、NCRの公式サイトまたはお電話でお問い合わせください。焙煎したての新鮮な豆を直接手に取れるのは、ロースタリーを訪れるからこその体験。通販で味わった銘柄と、焙煎したてを飲み比べてみるのも面白いかもしれません。