コーヒーとスイーツのペアリング|チョコ・ナッツ・フルーツに合う豆の選び方

コーヒーとスイーツのペアリング|チョコ・ナッツ・フルーツに合う豆の選び方

コーヒーとスイーツの関係を「ペアリング」で考える

ワインと料理の組み合わせを「ペアリング」と呼ぶように、コーヒーとスイーツにも相性があります。なんとなく好きなお菓子と好きなコーヒーを一緒に楽しんでいる方は多いはず。でも、ほんの少し組み合わせを意識するだけで、互いの味わいがぐっと引き立つ—— そんな体験をしたことはありませんか。

ペアリングの考え方はシンプルです。大きく分けて二つのアプローチがあります。一つは「同調」、似た味わい同士を合わせて風味を増幅させる方法。もう一つは「対比」、異なる味わいを組み合わせてコントラストを楽しむ方法。この二つを意識するだけで、コーヒータイムの奥行きが一気に広がります。

徳島で93年の歴史を持つNOVOLD COFFEE ROASTERS(NCR)は、6銘柄のシングルオリジンを取り揃えており、それぞれ異なる風味特性を持っています。全国コンテスト入賞のショコラティエが在籍するケーキ店にも豆を届けてきたNCRだからこそ語れる、コーヒーとスイーツの相性を詳しく見ていきましょう。

 

チョコレート系スイーツ × マンデリン

濃厚なガトーショコラ、しっとりしたブラウニー、ビターなダークチョコレート。こうしたチョコレート系スイーツの奥深い甘さには、インドネシア マンデリン エスペシャルが見事に共鳴します。

スマトラ島北部のリントンニフタ、パランギナンで栽培され、スマトラ式(ウェットハリング)で精製されたこの豆。ダークチョコレートやブラウンシュガーを思わせる甘味を持ちながら、コク5段階中4という重厚なフルボディが特徴です。クローブやナツメグのようなスパイシーな風味が、チョコレートのカカオ感と絡み合い、まるで上質なショコラを味わっているかのような一体感。

これが「同調」のペアリングの醍醐味。チョコレートの苦味とマンデリンの苦味が互いを高め合い、単体では感じにくかった深みが立ち現れてきます。湿った土や森を連想させるアーシー感も、カカオの原始的な風味とどこか通じるところがある。チョコ好きなら、ぜひ試してみてほしい組み合わせです。

 

フルーツタルト × エチオピア

ベリー系のフルーツタルトやラズベリーのムース、ストロベリーのショートケーキ。赤い果実が主役のスイーツには、エチオピア アリーチャ村 ナチュラルを合わせてみてください。

イルガチェフェ郡の標高1,800〜2,200mで育ったエチオピア原種。ブルーベリーやラズベリーを思わせる赤系果実のフルーティーな風味と、赤ワインのような重厚な果実味が共存するこの豆は、フルーツ系スイーツとの相性が抜群。果実 × 果実という鮮やかな「同調」が口の中で弾けます。

ジャスミンやオレンジブロッサムのフローラル香が、スイーツの甘い香りと混じり合う瞬間は格別。ナチュラルプロセス由来のハチミツに似た濃厚な甘味が後口に残り、タルト生地のバター感ともしっくりなじむのです。酸味4、甘味4、香り4という華やかなプロファイルが、フルーツタルトの彩りをさらに引き立ててくれます。

 

チーズケーキ × コスタリカ

しっとり濃厚なベイクドチーズケーキ、あるいはふわりと軽いレアチーズケーキ。クリーミーで重厚な甘さを持つチーズケーキには、コスタリカ グラナディージャ農園の柑橘系酸味が絶妙な「対比」を生み出します。

標高1,850〜1,950mの高地で育ったカトゥアイ種、イエローハニー精製。レモンやオレンジ、トロピカルフルーツを思わせる明るくクリーンな酸味が、チーズケーキの濃厚さをスパッとカットしてくれる。食べ進めても口の中がリセットされるので、最後のひと口まで飽きずに楽しめます。

ハチミツのような甘味がチーズのコクと寄り添い、ジャスミンの華やかな余韻がデザートタイムを優雅に締めくくる。これが「対比」のペアリングの面白さ。異なる味わいが出会うことで、双方の魅力が際立つのです。

 

和菓子 × ブラジル山口農園

「和菓子にはお茶」—— そんな固定観念をちょっと崩してみませんか。実は、あんこの穏やかな甘みとコーヒーのほろ苦さは、驚くほど相性がいいのです。

中でもおすすめなのが、ブラジル山口農園との組み合わせ。ミナスジェライス州セラード地域のブルボン種、ナチュラル精製。アーモンドやヘーゼルナッツのようなナッツ感が、あんこの素朴な甘みに自然と寄り添います。酸味2、苦味2という控えめなプロファイルだから、和菓子の繊細な味わいを邪魔しない。

キャラメルやブラウンシュガーを思わせる柔らかい甘味が、小豆の風味と溶け合う感覚。どら焼き、大福、羊羹—— どんな和菓子とも穏やかにマッチしてくれます。和洋折衷のペアリングは、やってみると意外なほど自然。お客様へのおもてなしにも、会話のきっかけになること間違いありません。

 

ペアリングの基本ルールとNCRおすすめの組み合わせ

NOVOLD COFFEE ROASTERSのコスタリカ産コーヒー豆パッケージと店内カウンター

ここまでご紹介してきた通り、ペアリングには「同調」と「対比」の二つのアプローチがあります。

同調:似たフレーバー同士を合わせ、風味を増幅させる。チョコ×マンデリン、ベリー×エチオピアがこのタイプ。

対比:異なるフレーバーを組み合わせ、コントラストを楽しむ。クリーミーなスイーツ×柑橘系コーヒーがこのタイプ。

NCR6銘柄のおすすめペアリングを整理すると、次のようになります。

・ブラジル山口農園(ナッツ・チョコ系の穏やかな甘み)→ 和菓子、カステラ、プレーンスコーン

・ブラジル フルッタ アナエロビック(赤系果実・発酵感)→ ベリーのチョコレート、フルーツケーキ、マカロン

・コスタリカ グラナディージャ(柑橘系酸味・フローラル)→ チーズケーキ、レモンケーキ、クリーム系スイーツ

・エチオピア アリーチャ村(ベリー・フローラル)→ フルーツタルト、ベリー系ムース、ジャム付きスコーン

・グアテマラ エルインヘルト(果実感とバランスの良い甘み)→ シフォンケーキ、クッキー、パウンドケーキ

・マンデリン エスペシャル(ダークチョコ・スパイシー)→ ガトーショコラ、ブラウニー、ビターチョコレート

もちろん、ペアリングに絶対の正解はありません。自分の舌で試して、好みの組み合わせを見つけていくのが一番の楽しみ方。NCRの6銘柄を揃えて、お気に入りのスイーツと一つずつ試してみてください。

 

よくある質問

Q. ペアリングのコツが分かりません。まず何から試すべきですか?

最も失敗しにくいのは「同調」のペアリングです。チョコレート系のスイーツを食べるなら、チョコ感のあるマンデリンやブラジル山口農園を合わせてみる。似た味わい同士なので、大きく外れることがありません。慣れてきたら「対比」に挑戦してみましょう。

Q. コーヒーの温度はペアリングに影響しますか?

影響します。一般的に、温かいコーヒーは甘味や香りが強く感じられ、冷めるにつれて酸味が目立ってきます。チョコレート系の重いスイーツには熱めのコーヒーを合わせ、フルーツ系の軽いスイーツにはやや冷ましたコーヒーを合わせると、バランスが取りやすくなります。エチオピアは温度変化で様々なフルーツの表情が現れるので、時間をかけて楽しんでみてください。

Q. 甘いスイーツにはブラックがいいですか?

必ずしもブラックでなければならないわけではありません。ただ、ペアリングの味わいをしっかり感じたいなら、ブラックがおすすめ。砂糖やミルクを加えると、コーヒー側の風味特性が丸くなり、ペアリングの妙味がぼやけてしまうことがあります。まずはブラックで試し、その後お好みでアレンジしてみてください。